ラウンジ感覚で自由に過ごせる、
29畳のLDKが家の主役

皆が集まるLDKでは、模様替えも楽しみのひとつ

「家族みんなが楽しく過ごせる家を造りたいというのが、何よりの希望でした」
こう語るIさんの自宅は、のどかな田園に囲まれて建つ、煙突のある片流れ屋根の平屋。すっきりコンパクトな印象だが、中には29畳ものLDKが広がっている。屋根の傾斜を活かした高い天井がもたらす開放感は格別だ。

LDKの中心に鎮座するのは、使い勝手のよさそうなアイランドタイプのキッチン。
「まず実現したかったのが、キッチンでわいわいしながらご飯を作ったり食事したりすること」との希望から、シンクの反対側にも張り出したカウンタートップを採用。スツールを置いて、テーブルとしても活用している。さらに、特注したダイニングテーブルは幅210cmのビッグサイズ。家族はもちろん、友人たちを招いて食事したり、PCを広げて仕事したりと、活躍のシーンは様々だ。

以前は小さな賃貸住宅に住んでいたため、最初は広すぎて落ち着かなかったという奥様。「LDKの一角に、家具を固めて縮こまっていたこともあるんですよ」と笑いつつ、3ヶ月余り経った最近ではようやく慣れて、広さを満喫できるようになったと語る。「ゆったりとした空間の中で、窓越しに遠くの山を眺めたりすると、ふっと心が和らぎますね」

模様替えのバリエーションが楽しめるのも、ゆとりのある空間ならでは。LDKの形を正方形にしたこともあり、家具のレイアウトの自由度が高く、気分によって何度も配置替えをしているそう。撮影時は掃き出し窓の近くにダイニングテーブル、窓の左側にテレビやソファという配置だったが、現在はアイランドキッチンにダイニングテーブルを隣接させ、ソファやテレビは部屋の中心部に移動。「料理を作ってすぐに出せるので、今はこのレイアウトがお気に入りです」

身も心もほっこり温まる、薪ストーブの存在感

リビングでひときわ存在感を放っているのが、ノルウェー製の薪ストーブ。ガラス窓が大きくて炎がよく見えるタイプを選んだのは、「炎を囲んで過ごす団らんが憧れでした」と語るIさんのこだわりの現れだ。

ここでゆらめく炎を眺めながら、コーヒーやお酒を味わうのが、Iさんの至福のひととき。外での薪割りもいい運動だ。「本格的に薪ストーブが活躍する冬場は、天板に鍋を置いて煮物をしたり、炉の中でピザを焼いたりしたい。楽しみですね」と、奥様と顔を見合わせつつ笑顔がこぼれる。

家族の気配を感じながらくつろぐ、適度な距離感が心地いい

Iさん一家は、ご夫婦と小学生の息子さん、娘さんの4人家族。それぞれの個室もあるが、みんな自然とLDKに集まってくるのだそう。 「以前はリビングが狭かったので、休日は出かけてばかりでしたが、今はゆっくり家で過ごすことが増えました。スペースが広いので、同じ場所にいても適度な距離感があって心地いいんです」

それぞれが思い思いにのんびりできるLDKを、ラウンジ感覚でフレキシブルに活用しているIさん一家。ソファでごろごろしたり、台所でお茶の用意をしたり、暖炉前で音楽を聴いたり、テーブルでPCを広げたり……。互いの気配も程よく感じられるから、会話も自然と弾む。「この家に住み始めてから、家族でおしゃべりする時間がうんと多くなりました。笑顔も増えましたね」

さらに、LDKの一角にある畳スペースや、高い天井を利用したロフト、LDKに隣接するウッドデッキも、家族みんなのお気に入りの場所。居場所がたくさんあることが、“楽しく過ごせる家”の大きなポイントになっている。

最近、Iさん一家に新しい家族が加わった。名前はグリ。つぶらな瞳が愛らしい柴犬だ。広々した“ラウンジ”を思う存分駆け回る子犬も、お気に入りの過ごし方をこれからたくさん見つけることだろう。

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