改修70歳以上出費なし
今日の新聞の一面トップの記事です。高齢者世帯の耐震改修を促すため、自宅と土地を担保に金融機関から改修費を借り入れ、月々の支払いは利子だけで済み、元金は死亡時に相続人が物件売却などで返済する「リ・バース60」制度を活用した物です。
70歳以上は政府が利払い費を肩代わりすることで、存命中の出費はなくなります。60~69歳も利用でき、利払いの3分の2を肩代わりしてくれる制度の様です。
条件が色々あるようで、利用の際は確認必要ですが、
・市区町村からの改修費の補助を受ける
・1981年6月より前に建てられた旧耐震の建物などが条件の様です。
住宅の耐震化は全国的にも思うように進んでいないと言うのが現状の様で、高齢者が経済的な理由やその後住む人がいないなど様々な理由があげられますが、能登半島地震でも耐震改修をおこなっていたため助かったケースが多々あります。
旧耐震の建物を現在お勧めしている許容応力度計算の耐震等級3程度にするのはなかなか難しいですが、断熱と同じで少しするだけで効果が全然変わってきます。
例え上部構造評点が1に届かなくても、0.7でも補助金が出るのは、全く考慮されていない旧耐震によりはるかに良くなるからです。
高松市でも12月初旬より補助金の二次募集が始まります。
二次募集のスケジュール(予定)
・令和6年12月初旬~ 事前受付開始
・令和6年12月下旬~ 交付決定通知書発行開始
・令和7年1月下旬 受付終了
※契約及び診断業務(改修工事)着手は、交付決定通知書の発行日以降になります。
正直、補助金の予算が少なすぎます。今回の記事で上がっている制度も、死亡すると自宅を売却される場合もあり得るし、ご夫婦の場合契約者が先立った場合配偶者を連帯債務者としていないと問題が起こりそうです。
何かと注意点はありますが、住宅の耐震化に対して選択肢が増えたのはいいことだと思います。
1981年以降の新耐震や2000年以降の建物でも被害が出ているケースがあります。まずは、地震を他人事捉えず必ず起こる災害として、建築の際は耐震等級3は必須とする様になってもらいたいです。
耐震等級3の建物でも、しっかり構造区画を考えて設計していけば逆にコストダウンにつながります。
安心して生活できる家が一棟でも多く増えることを望みます。