こんにちは。高松市の井坂工務店です。
最近、住宅ローンについてご相談に来られるお客様とお話をしていると、以前とは少し状況が変わってきたことを感じます。
住宅ローンの金利が、少しずつ動き始めています。

住宅金融支援機構のフラット35でも金利上昇が話題になり、これまで長く続いてきた「低金利が当たり前」という時代から、少しずつ環境が変わってきました。
一方で、住宅ローンを調べてみると、
「変動金利ならまだまだ低い」
「ネット銀行なら低金利で借りられる」
という情報もたくさん出てきます。
実際、金利の数字だけを比べれば、変動金利の方が有利に見えることもあります。
では、これから家を建てる方は、
「一番金利の低い住宅ローンを選べば、それで正解」
なのでしょうか?私たちは、そう単純な話ではないと考えています。
むしろ、今のように金利が動き始めた時期だからこそ、住宅ローンについて一度立ち止まって考えてみる必要があるのではないでしょうか。
「変動金利」という名前なのに、今まであまり変わらなかった


日本の住宅ローンでは、長い間、変動金利が低い状態で推移してきました。
「変動金利」と言いながら、実際には長期間大きく変動しなかった。
そのため、「住宅ローンは変動金利で借りるもの」という感覚を持っている方も少なくないと思います。
しかし、最近は少しずつ状況が変わってきています。
政策金利の動きなどを背景に、変動金利にも変化が出始めています。(下のグラフの右側は急上昇してきてます。)
もちろん、だからといって、
「これからは変動金利が危険」と言いたいわけではありません。
変動金利には、低い金利水準を活用できるという大きなメリットがあります。
一方で、
「もし金利が上がったら、我が家の家計はどうなるのか?」
ということも考えておく必要があります。
反対に、固定金利なら安心かというと、固定金利には固定金利のコストがあります。
つまり、
変動金利が正解なのか、固定金利が正解なのか。
これは、実は今の時点では誰にも分かりません。
結果的にどちらが得だったのかは、住宅ローンを完済するときになって初めて分かることだからです。
だからこそ私たちは、
「どちらを選ぶか」よりも、「なぜその住宅ローンを選ぶのか」
の方が大切だと考えています。
では、住宅ローンを「金利」だけで選んでいませんか?
住宅ローンを比較するとき、多くの方が最初に見るのは金利です。
0.○%
0.○%
1.○%
数字が低いほど「お得」に見えます。もちろん、金利は非常に重要です。
でも、住宅ローンには金利以外にも、たくさんの「お金」が関係しています。
例えば、
- 融資手数料
- 保証料
- 団体信用生命保険(団信)
- 優遇金利の条件
- 固定期間終了後の金利
- つなぎ融資の費用
- 土地購入時の資金調達
などです。ここを一つずつ見ていくと、
「金利が一番安い銀行=一番お得な銀行」
とは限らないことが分かってきます。
そして、もう一つ大切なのが、
「その住宅ローンが、自分たちの家づくりの進め方に合っているか」
ということです。
ここは、ネットで住宅ローンを検索するだけでは、なかなか分かりにくい部分です。
香川で家を建てるなら「つなぎ融資」を考えていますか?
例えば、東京や大阪などの都市部でマンションを購入する場合。
すでに完成したマンションを購入して、住宅ローンを実行する。
こうした家づくりなら、「住宅ローンの融資実行=購入代金の支払い」という形で比較的シンプルに進むことがあります。
ところが、香川県で土地を購入して注文住宅を建てる場合は、少し話が変わります。
土地を購入します。そして家を建てます。
その間に、
土地代金
着工金
上棟金
など、段階的に支払いが発生することがあります。
つまり、
「家が完成してから住宅ローンを借りればいい」では間に合わないことがあるのです。
そこで関係してくるのが「つなぎ融資」です。
これは、住宅ローンの本融資が実行されるまでの間に必要となる土地代金や建築費などを、一時的に借り入れる仕組みです。
ここで、住宅ローン選びの見方が変わります。
例えば、
「ネット銀行の金利が0.○%だから、ここが一番安い!」
と思って選んだとしても、
「その住宅ローンは、土地から購入する注文住宅に対応できるのか?」
「つなぎ融資は利用できるのか?」
「利用できる場合、どんな条件なのか?」という問題が出てきます。
金利を比較するだけなら、スマートフォンで簡単にできます。
でも、
「自分たちの土地購入から完成までの資金の流れ」
まで考えて住宅ローンを比較するとなると、話は少し難しくなります。だからこそ、家を建てる人には「住宅ローンだけを相談する」のではなく、家づくり全体の資金計画として考えてほしいと私たちは思っています。
「ネット銀行」と「地方の金融機関」、どちらがいい?
これもよく聞かれる質問です。
ネット銀行には、金利の低さなど魅力があります。
一方、香川県で土地から購入して注文住宅を建てる場合には、地域の金融機関も選択肢になります。
長期固定金利についても、金融機関によって条件は異なります。
ここで大切なのは、
「ネット銀行だから安い」・「地方銀行だから高い」
と決めつけないことです。大切なのは、
「自分たちの家づくりでは、どこが一番合っているのか?」
を比較すること。そして、その比較には、
「金利」だけではなく、
「つなぎ融資」「手数料」「保証料」「団信」「将来の金利優遇」なども含めて検討する必要があります。
住宅ローンの比較で、私たちが特に気をつけてほしいこと
例えば、住宅ローンを選ぶとき、私たちは次のようなことを確認します。
① 今の金利だけを見る
ではなく、
その金利は何年間続くのか?
優遇期間が終わった後はどうなるのか?店頭金利は他行と比べてどうなんだろう。
まで確認する。
② 手数料を見る
金利が低くても、借入額に応じて大きな手数料がかかる場合があります。
③ 保証料を見る
保証料も金融機関によって仕組みが異なります。
④ 団信を見る
「万が一のときに住宅ローンがどうなるか」。
団信は金融機関によって保障内容に違いがあります。
⑤ つなぎ融資を見る
土地から購入する場合、
「土地代金はどうする?」
「着工金は?」
「上棟金は?」
という資金の流れまで確認する。
こうやって見ていくと、
住宅ローンは「金利を選ぶ」というより、「家族の人生に合った金融商品を選ぶ」
という方が近いのかもしれません。
でも、本当に一番大切なのは「いくら借りるか」です
ここまで住宅ローンの話をしてきましたが、私たちが家づくりの相談で一番大切だと思っていることがあります。
それは、「どの銀行から借りるか」より、「そもそも、いくら借りて大丈夫なのか」
ということです。
銀行が「5,000万円貸せます」と言った。だから5,000万円借りる。
これは、本当に大丈夫でしょうか?
住宅ローンは、銀行が貸してくれる金額と、家族が無理なく返せる金額が同じとは限りません。
これから子どもの教育費がかかるかもしれません。
車の買い替えもあります。
老後の生活資金も必要です。
家を建てた後には、住宅ローン以外にも固定資産税やメンテナンス費用がかかります。
だから私たちは、
「住宅ローンをいくら借りられるか」ではなく、「家族がこれからどんな人生を送りたいか」
から考えることが大切だと考えています。
井坂工務店の資金計画相談会でも、住宅資金だけを見るのではなく、教育資金・老後資金を含めた「人生の三大支出」から家づくりを考えることを大切にしています。
「土地を先に決める」と、予算が狂うことがあります
家づくりを考え始めると、まず土地を探したくなる方も多いと思います。
「この土地、いいね」「この場所なら子どもの学校にも近い」「駅にも近い」
そうやって土地を決めてしまう。
でも、そこで一度立ち止まって考えてみてください。
その土地を買った後、家はいくらで建てられますか?
外構はいくらかかりますか?諸経費はいくらですか?住宅ローンの諸費用は?
そして、毎月の返済額は?
土地に予算を使いすぎると、最後に建物の予算を削ることになります。
逆に、建物にお金をかけすぎれば、土地や外構の予算が足りなくなるかもしれません。
だからこそ、私たちは、
「土地を探す前に、家づくり全体の総予算を知っておく」
ことをおすすめしています。
井坂工務店の相談会資料でも、
「総予算-建物・外構・諸経費=土地にかけられる予算」
という考え方を基本にしています。つまり、家づくりは、「気に入った土地を見つける」ことから始めるのではなく、
「自分たちの暮らしに必要な予算を知る」ことから始めてもいいのです。
金利が上がった今だからこそ、一度「家づくりのお金」を整理してみませんか?
住宅ローンは思っている以上に複雑です。
そして、住宅ローンだけを比較しても、本当の意味で「自分たちに合った家づくり」にはなりません。
大切なのは、
「いくら借りられるか」ではなく「いくらなら無理なく暮らせるか」。
「金利が何%か」ではなく「総額でいくらかかるのか」。
「どの銀行が一番安いか」ではなく「自分たちの家づくりに合っているか」。
私たちは、そこまで一緒に考えることが、本当の意味での「資金計画」だと思っています。
土地を決める前、住宅ローンを決める前だからこそ、一度ご相談いただきたいと思っています。
金利が上がってきた今だからこそ、住宅ローンの「安さ」だけではなく、家族のこれからのお金を一緒に考えてみませんか?
私たちは、家を建てることだけではなく、
「建てた後も、家族が無理なく豊かに暮らせる家づくり」
を一緒に考えています。


